フォーマットの掟
- narutaka yamada
- 3 日前
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更新日:2 日前

笑いもカタログも、型が9割
ミルクボーイの漫才を見ていると、「これ、ずっと続くんじゃないか?」と思わされます。構造は毎回ほとんど同じ。けれど題材さえ変えれば、その型に放り込むだけで、ちゃんと笑いが生まれる。奇をてらっているわけでもなく、派手な演出があるわけでもない。それでも成立する。これはもう、「フォーマット漫才」の完成形と言っていいでしょう。
実は、カタログ制作もこの構造によく似ています。優れたフォーマットさえ確立できれば、そのカタログは自然と“強い”ものになります。形も性質も、売りたいポイントもバラバラな掲載品たちを、同じ器に収め、違和感なく見せる。口で言うほど簡単ではありません。熟練のデザイナーであっても、ここで頭を抱えることは少なくないはずです。
では、どう考えればいいのか。ポイントは、いきなり完成形を作ろうとしないことです。
まずは誌面を構成している要素を、素直に分解してみます。ページの顔となる「タイトル」。掲載品それぞれの居場所となる「カセット」。さらに、サイドのインデックスやノンブルなど、普段は意識されにくいけれど確実に存在している要素たち。これらを一つひとつ洗い出していきます。
次に目を向けるのは、カセットの中身です。品名、キャッチコピー、商品画像、特長コピー、スペック表──。「何を載せるか」ではなく、「何が必要か」を整理していくイメージです。これらの要素をどう配置し、どうバランスを取るか。ここがフォーマットデザインの腕の見せどころになります。
そして、さらに踏み込むと、実は最重要ポイントはスペックに行き着きます。カセット設計は、感覚的なレイアウトから始めるのではなく、スペックデザインを起点に考えるのが王道です。数字や項目をどう整理し、どう読ませるか。この設計が甘いと、どんなに見た目を整えても、フォーマットは安定しません。
つまり、俯瞰で誌面全体を見る →カセット単位に視点を落とす →最小単位であるスペックまで掘り下げる。
この視点の移動こそが、フォーマットづくりの基本的なプロセスです。
完成形をぼんやり思い浮かべながら、最小単位のディテールから積み上げていく。遠くを見つつ、足元を固める。それが、フォーマットデザインにおける、静かだけれど確かな掟なのです。



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