探し物は何ですか?
- narutaka yamada
- 3 日前
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更新日:2 日前

最短で辿り着ける設計
良いカタログとは何か。さまざまな条件が思い浮かびますが、その中でも外せない要素のひとつが「検索性の高さ」です。ユーザーが目的の商品に、いかに早く、迷わずたどり着けるか。これはECサイトだけでなく、紙のカタログにおいても極めて重要な価値指標と言えるでしょう。
今回は、細かな編集テクニックではなく、カタログ制作における“基本中の基本”とも言えるセオリーについて触れてみたいと思います。検索性を高めるために、これだけは外してはいけない──そんな編集上の掟を整理してみましょう。
まず最初に挙げたいのが、巻頭インデックスです。理想は見開き構成。しかも、表紙をめくってすぐの最初の見開きに配置するのがベストです。よく見かけるのが、企業メッセージや会社案内を最初に配置する構成ですが、残念ながらユーザーの視線はそこにほとんど向きません。カタログを手に取った瞬間、ユーザーが真っ先に求めているのは「商品への最短ルート」なのです。
次に重要なのが索引の扱いです。索引を先頭に置くか、巻末に置くか──これは昔から意見の分かれるテーマですが、筆者の経験則では、500ページを超えるカタログであれば先頭、それ以下であれば巻末が適切だと考えています。ページ数が増えれば増えるほど索引自体のボリュームも増え、巻末に追いやると“辿り着くまでが遠い存在”になってしまうからです。
さらに、検索を物理的にサポートする存在として欠かせないのが、両サイドの**インデックス(いわゆる「ツメ」)**です。ここで注意したいのは、メーカー系カタログと流通・商社系カタログでは、ツメの考え方が異なるという点です。流通・商社系では、大・中・小分類をできるだけ細かく刻んだ方が検索効率は格段に上がります。一方、メーカー系では大分類のみでも十分な場合が多く、ツメが主張しすぎないよう、デザインとのバランスを取るケースが一般的です。
忘れてはならないのが、カテゴリーの入口にあたる**「扉」ページ**です。このページは単なる区切りではなく、案内板として機能させることができます。カテゴリー内の簡易インデックスを掲載するだけで、ユーザーは格段に動きやすくなります。
また、誌面内で関連商品を誘導する参照ノンブルも、検索性を高める有効な手法です。ユーザーの回遊性を促し、「探す」から「辿り着く」へとスムーズに導いてくれます。さらに、付箋代わりとなるインデックスシールも、大規模カタログでは非常に効果的です。1000ページ超、20カテゴリー以上といった構成では、物理的なガイドが大きな助けになります。
結局のところ、巻頭インデックス、索引、両サイドインデックス、扉──この4つは、検索性を支える四本柱です。どれか一つでも欠けると、カタログは一気に「使いにくい冊子」へと転落してしまいます。
カタログは、読ませるものではなく、使わせるもの。検索性への配慮こそが、良いカタログを良い“道具”に変える最大のポイントなのです。



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